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フォニックスの思い出

自分は、普通の、どちらかと言えば貧乏な家庭に育ったため(汗)、学習対象として英語に触れるようになるのは、公立中学校における英語の授業からである。

その中学1年の時の最初の英語の授業の印象は、ある意味、衝撃的なものであった(ちょっと大げさ)。

期待と不安の混じる中、最初の授業が始まると、先生はおもむろに、「では、先生の後に続けて言って下さい」と言ったかと思うと、教科書に書かれたいくつかの単語を順番に声に出して読み始めた。それに対して、自分以外の他の生徒達は、なんのためらいもなく、先生の後に続いて、なにやら先生が発したらしき言葉と同じ言葉を発している。

このとき、自分は、心底驚いた。どのように発音するかを教えて貰っていないに、他の生徒達は、どうして、初めて見る英単語を発音することができるのだ?!

結局、自分は、その日、訳が判らんと思いながら、最後までほとんど言葉を発することなく、授業の終わりを迎えることとなった。

そして、授業が終わるとすぐさま、友人の所へ行って、上記疑問をぶつけてみると、その友人が答えるには、みんな、LL教室とかに言っているからできるんだよ、ということであった。いま思えば、何人かそんな連中がいたとしても、みんなが行っているなんてありえないのだが、その当時は、そういうものかと納得したものだった。

その後の授業にどのように対処していったかは、まったく憶えていないのだが(汗)、最終的には、辞書を見れば、発音記号が載っており、発音記号を見れば、発音の仕方がわかるということを知って、とりあえず安心することができたのではないかと思う。そんなこともあって、発音記号自体については、比較的早い段階で一通り憶えたのではないかと思う。もちろん、だからと言って、各発音記号を、正確に発音できたという訳ではなく、単にこの発音記号は、なんとなくこんな感じで発音するということを頭(知識)で知っていただけである。

で、英語は、発音記号を調べないと、発音の仕方が判らないものなんだという理解のまま、その点について特に疑問に思うこともなく、大学まで行くことになったのだが、大学の第二階国語として、ドイツ語を学ぶようになってから、この点について改めて考えさせられることになる。というのも、ドイツ語は、基本的に、スペルと発音の対応関係がしっかりしているので、スペルを見れば、辞書で発音記号を調べなくても、発音の仕方がわかるのである。このことを知ってから、英語もドイツ語みたいだったら楽なのになぁと思っていた。

そんなある日、図書館で偶々見かけた本が、松香洋子著『英語、好きですか』であった。

 英語、好きですか アメリカの子供たちは、こうしてABCを覚えます 英語、好きですか アメリカの子供たちは、こうしてABCを覚えます
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この本は、いわゆるフォニックス(本書表紙の説明によれば「音と言葉を結びつける英語学習法」)についての本であるが、本書を読んで初めて、英語にも、スペルと発音との間にある一定の規則が存在するということを知ることになる。本書によれば、応用範囲の広いルールを百ほど学ぶことによって、英語のスペルは75パーセントくらい、規則的である、ということができるらしい(本書26頁)。

逆に言えば、25パーセントの例外がある訳で、この例外の多さから、人によってはフォニックスなんて意味がないと思う人もいるようだが、スペルを見ただけでは、まったく発音の仕方が判らないと思っていた自分にとっては、発音記号を調べなくても、スペルだけから一応の発音を導き出せるということは、非常に画期的なことに思えた。

本書では、まず、6つの子音文字(p,b,t,d,g)と、その発音の仕方とを学ぶフォニックス10級から始まり、フォニックス特級までで、101の規則を学び、最後のフォニックス特1級で、日常的に多用されるのに、特級までの規則では説明できない66個の単語を学ぶという構成になっている。

自分の場合、本書のフォニックス10級で、初めて、有声音と無声音との関係や、6つの子音文字の正確な発音の仕方を学んだのではないかと思う。

また、知って一番感動した規則は、本書のフォニックス7級で説明されていたeのついた母音についての規則である。

これは、単語の終わりにeがきた時には、そのe自体は音をもたずに、前方の母音がアルファベット読みになるという規則で、例えば、hatは、「ハット」と発音されるが、その後ろにeを付けたhateでは、母音aがアルファベット読み「エイ」となって、全体として、「ヘイト」という発音になるというものである。

他の母音(e、i、o、u)についても同様で、pet(ペット)がpete(ピート)(e=「イー」)になったり、pin(ピン)がpine(パイン)(i=「アイ」)になったり、not(ノット)がnote(ノート)(o=「オゥ」)になったり、cut(カット)がcute(キュート)(u=「ユー」)になったりするというものである。

本書のこの部分を読んだときは、ほんとにちょっと感動ものであった(笑)。このときまで、単語を構成する母音文字について、アルファベット読みをされることがあるなんて、まったく気づいてなかったからである。

本書については、図書館で借りて読んだだけで、本書に含まれる規則のすべてを完璧に憶えたわけではないし、本書以外にフォニックスについて学んだこともないのだが、本書でフォニックスの基礎を学んだことは、多読多聴と共に、自分が英語の基礎的な力を身につける上で、大いに役立ったのではないかという気がしている。

なお、本記事を作成するに当たって、地元の図書館に置いてあった本書を借りて、一通り再読してみたのだが、発音の説明に若干甘い部分がある等、現時点で、フォニックスを学ぶに当たっての最良の本と言えるかどうかは判らないが、気楽に読める内容になっていると思うので、30年近く前の本であるが、現在でも、フォニックスの基礎を学ぶのための一つの選択肢にはなるのではなかろうか。他のフォニックス本を読んだことないので、実際の所は、よーわからんのだが(笑)。

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コメント

積読亭さん、お久しぶりです(*^_^*)

ブログにお邪魔したら、私が大切にしている本の表紙が目に留まったので、コメントさせていただきます。いつか記事にしようと思っていましたが、積読亭さんに先を越されてしまいましたね。現在、ブログをお休みしていることもあって、こうしてコメントを残すのも久しぶりのような気がします。

十数年前この本を購入したのですが、この本を手に取ったとき、すごく懐かしい気持ちになりました。私の中1ときに習った英語の先生は、フォニックスの指導に熱心な方だったからです。この本と出会った2年後だったと思いますが、フランチャイズですが、児童英語講師になりました。授業で子供たちにルールを教えた後、新出単語を読ませてみると、ちゃんと発音できるので、すごくうれしかった記憶があります。

松香先生の本は数冊持っていて、その中に『英語、話せますか』という本があるのですが、こちらも以前、興味深く読んだ1冊です。

ちなみに、私が住んでいるところには、英語教室なんてなかったので、私がLLの授業を受けたのは、短大に入ってからでした(^^;)

投稿: 三毛猫みい子 | 2010年7月 4日 (日) 00時42分

三毛猫みい子さん、コメントありがとうございます。次回の英検に向けての勉強は順調でしょうか(笑)。

みい子さんも、この本をご存じでしたか。でも、中1からフォニックスの指導を受けられたとは、幸運でしたね。

『英語、話せますか』も、当時の地元の図書館に置いてあったので『英語、好きですか』を読んだ後に、読んでます。実は、今回、記事にするにあたって現在の地元の図書館から借りるとき、最初は、題名を間違えて憶えていて、『英語、話せますか』の方を借りてしまいました(笑)。

私自身は、LLの授業は受けたことはないです。というか、そもそもLL教室って、どうゆうことをする所かよくわかってないです(笑)。

投稿: 積読亭 | 2010年7月 4日 (日) 02時15分

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