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THE ILLUSTRATED MAN

平成22年12月9日読了(再読)。

The Illustrated Man (Grand Master Editions) Book The Illustrated Man (Grand Master Editions)

著者:Ray Bradbury
販売元:Spectra
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実際に自分が読んだのは、BANTAM BOOKS版。

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本書は、約四半世紀前に(汗)、一応読んでいるのだが、その当時読んだ本が、まだ手元に残っていたので、いつからだったか忘れたが(少なくとも3ヶ月以上前)、ふと思い立って読み始め、亀の歩みで読み進めていたもの。

今回は、再読であること、本書が基本的に短編集であること、電子辞書があること等を考慮して、できるだけ丹念に辞書を引くというスタンスで、読むこととした。更に、途中からは、地元の図書館に翻訳本があったので、それを借りて(その後、返しては借りるを繰り返し)、辞書を引いただけでは意味が取れなかった部分等について、翻訳本を適宜、参照するなんてことまでしたので、全186頁と薄い本だが、読了までかなり時間がかかった。

刺青の男 (ハヤカワ文庫 NV 111) Book 刺青の男 (ハヤカワ文庫 NV 111)

著者:レイ・ブラッドベリ
販売元:早川書房
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さて、そんな訳で、英和大辞典が搭載された電子辞書を使いつつ、原文と翻訳文を見比べながら、読み進めていくと、翻訳で気になる部分も時々出てくることになる。

例えば、"The Fire Balloons"(「火の玉」)という短編の中に出てくる"the cleansed projectile"という表現は、翻訳本では「消毒されたロケット」と訳されているが(翻訳本第147頁後ろから6行目)、神父さんたちが乗り込むロケットなので、「清められたロケット」位の方がよいのではないか、とか、"The Concrete Mixer"(「コンクリート・ミキサー」)という短編の中に出てくる"‘pal’ and ‘buddy’"という表現は、「<友だち>とか<おじさん>とか」と訳されているが(翻訳本第272頁13行目)、なんで、buddyが「おじさん」?、とか(笑)。

また、同じく、"The Concrete Mixer"という短編の中に出てくる

The band thumped and the wind blew a fine sweet rain of tears gently upon the sweating army. (PB142頁13~14行目)

という文は、

軍楽が鳴りわたり、発汗した兵士たちの上を、風が吹きぬけた。(翻訳本第265頁10~11行目)

と、かなりあっさりと訳されているけど、"a fine sweet rain of tears"はどこいった?とか。

また、"The Exiles"(「亡命者たち」)という短編の中に出てくる

In their holy fingers, steaming incense urns which in reality are only germicidal ovens for steaming out superstition. (PB99頁22~24行目)

という文は、まったく訳文には反映されていないようだが(汗)、単なる訳落ちか、それとも、意図的か、とかである。

聞くところによると、ブラッドベリは、SFの詩人などと呼ばれたり、翻訳者泣かせの作家とも言われているようなので、翻訳するのは大変なのであろう。また、この翻訳本が出版されたのは、約35年前であり、辞書などの整備も、現在との比較では、まだまだであったろうし。

今回、改めて、丹念に辞書を引きながら読んだところ、知らない単語や表現の多いこと、多いこと。このことを考えると、前回読んだとき、本書の内容をどれだけ正確に理解していたかは極めて怪しいと思う。まぁ、それでも、当時、本書を読んだことは、自分が英文を読む力をつけるのに役立ったという思いには変わりはないのであるが。

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